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将来を見据えた治療選択「5つの要素」

HIV治療は生涯にわたり治療を継続する必要があります。
これからのHIV治療では、⻑期的な治療成功を目指し、将来を⾒据えた治療選択が求められています。そこで注⽬されているのが、「5つの要素」です。

将来を見据えた治療選択「5つの要素」のイメージ

1 個人のニーズあなたに合った治療を選択する

自分のライフスタイルや好みに合わせた治療方法を選択できる1, 2)
HIV治療は生涯にわたり治療を継続する必要があります。そのためには、あなたのライフスタイルに合わせて、続けやすい治療を選択することが重要です。
あなたに合った治療を見つけることは、治療の継続だけでなく、生活の質の向上にもつながります。あなたのライフスタイルを踏まえ、どんな治療が適しているか、医師や医療スタッフに相談しましょう。

2 高い耐性バリア薬剤耐性のリスク※1を最小限に抑える

耐性を防ぐことで、将来も効果的な治療を継続できるようにする2, 7)
治療を続けていると薬剤が効かなくなること(薬剤耐性)があります。
薬剤耐性を防ぐためには、薬剤の服用方法を守り、服薬アドヒアランス※2が良い状態を保つことだけでなく、薬剤選択も重要となります。将来も効果的な治療を継続できるよう、どんな薬剤を選択すればよいか、医師や医療スタッフに相談しましょう。

※1 治療を続けていると薬剤が効かなくなること
※2 患者さんがご自身の治療や薬剤の服用方法に積極的にかかわり治療に参加し、指示どおりに薬剤を服用すること

3 早期治療開始できるだけ早くU=U※3達成を目指す

できるだけ早くウイルスを抑制しその状態を維持することで、健康を維持しパートナーへの感染も防ぐ1, 3)
治療によって血液中のウイルス量を検出限界値未満(Undetectable)に継続的に抑制できていれば、性行為をしても他者にHIVを感染させない(Untransmittable)状態をU=Uといいます。毎日欠かさず指示どおりに薬剤を服用し、U=Uを達成できれば、あなたが感染源になることはありません。 また、恋愛をあきらめることもありません。さらに、あなたの健康を維持し、周囲の人たちを守ることにもつながります。できるだけ早くU=Uを達成できるよう、治療について医師や医療スタッフに相談しましょう。

※3 U=U:検出限界値未満=感染しない(undetectable = untransmittable)

4 治療実績確かな情報を基に治療を選択する

治療薬について、医師や医療スタッフとしっかり話し合い、納得した治療を選択できるようにする4-6)
HIV治療は生涯にわたり治療を継続する必要があります。
薬剤には剤形、服用方法などさまざまな特徴があります。それぞれの特徴を理解し、あなたに適した治療を選択することが重要です。治療薬の特徴や効果・安全性について、医師や医療スタッフとしっかり話し合いましょう。

5 安全性・治療の続けやすさ長期的な安全性を見据えた治療を選択する

HIVと他の病気の治療を安⼼して継続できるようにする2, 3)
HIV治療では、治療薬がHIV感染症以外の他の病気(併存疾患)に影響を与えることがあるため、併存疾患について医師や医療スタッフと情報共有しておくことが重要です。
また、治療薬を選択する際には、それぞれの薬剤の効果だけでなく、副作用や他の病気に与える影響についてもしっかり理解しておく必要があります。自分の状況について、医師や医療スタッフに相談しましょう。

1)Antela A, et al.:J Antimicrob Chemother 2021; 76(10):2501-2518.

2)Taramasso L, et al.:Pharmacol Res 2023; 196:106898.

3)Lazarus JV, et al.:HIV Med 2023; 24(Suppl 2):8-19.

4)Bass SB, et al.:AIDS Patient Care STDS 2020; 34(9):399-416.

5)Dubé K, et al.:HIV Res Clin Pract 2023; 24(1):2246717.

6)Panel on Antiretroviral Guidelines for Adults and Adolescents . Guidelines for the Use of Antiretroviral Agents in Adults and Adolescents With HIV. Depertment of Health and Human Services. Available at https://clinicalinfo.hiv.gov/en/guidelines/hiv-clinical-guidelines-adult-and-adolescent-arv/whats-new (2025年11月7日閲覧)

7)Gardner EM, et al.:AIDS 2009; 23(9):1035-1046.

1-3):本論文はギリアド・サイエンシズ社より支援を受けています。著者にギリアド・サイエンシズ社より支援を受けている者が含まれます。

5):著者にギリアド・サイエンシズ社より支援を受けている者が含まれます。

監修:国立国際医療研究センター エイズ治療・研究開発センター 潟永 博之先生

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