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C型肝炎

C型肝炎

原因となるウイルス・発症のしくみ

C型肝炎は、C型肝炎ウイルス(HCV)によって引き起こされる肝臓の炎症です。HCVに感染し、治療せずに放置すると約8割の人が慢性化して持続感染者となります。
HCVは、感染者の血液が直接体内に入ることで感染することがほとんどであり、性交渉による感染は頻度が低いとされています。しかし、粘膜が傷つき出血を伴うような性交渉を行う方、複数のパートナーを持つ方、MSMの方、MSMでPWHの方では、HCVの感染リスクが特に高く注意が必要です。

C型肝炎

主な症状とその部位

感染してから2~24週間後に軽いだるさや食欲の低下などの急性C型肝炎の症状が出ることはありますが、多くの方で自覚症状が出にくく、感染に気がつかない人も少なくありません。C型肝炎を起こした人のうち約8割が慢性肝炎になり、そのうち約2割は10~20年をかけて肝硬変や肝細胞がんへと進行する場合があります。

C型肝炎の主な症状。黄だん(皮膚や白目が黄色くなる)、だるさ、食欲の低下。

診断

C型肝炎の診断は、血液検査でHCV感染後に上昇する抗体を調べます。この抗体は発症初期には陰性もしくは弱い陽性になる場合がありますが、肝臓の障害が認められた際は急性C型肝炎を疑い、血液中のHCV遺伝子の有無を測定します。この検査が陽性であればC型肝炎と診断されます。

治療

HCVに感染した後6か月以内に、治療を受けずに体内からウイルスを自然に排除できる方は2割程度にとどまり、多くの方で慢性化します。HCV感染を放置すればそれだけ肝硬変・肝細胞がんのリスクが高まるので、できる限り早く治療を開始するのが原則です。C型肝炎治療は抗ウイルス療法が基本であり、1日1回の内服を数か月(通常8~12週間)続けることで、95%以上の確率でウイルスの排除が期待できます。現在は肝機能が正常なHCV感染者でも治療可能になっています。
また、ウイルスを排除した後も、肝細胞がんのリスクは完全にはゼロにはなりません。治療完遂後も油断せず、定期的な超音波検査や血液検査などのフォローアップを受診することが重要です。
なお、自然に、または治療によって治癒した方でも、HCVに再度感染する可能性はあります。そのため、パートナーの方に対する検査と治療も重要になります。

ほかの人にうつさないための注意点

C型肝炎の注意点。セーファーセックス(出血のない性行為)とコンドームを毎回正しく使用することで多くのSTIの感染リスクを下げる。パートナーに伝え、パートナーも早期に受診する。ハイリスクな性交渉があり疑わしい場合は早期に医療機関を受診する。消毒されていない注射器の使い回し、タトゥー・ピアスの穴あけなどを行わない。

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■総合監修
国立国際医療センター
エイズ治療・研究開発センター
治療開発室長・セクシャルヘルス外来室長*

水島 大輔 先生

水島 大輔(みずしま だいすけ)

医学博士、熊本大学客員教授、日本内科学会認定総合内科専門医・指導医、日本感染症学会認定感染症専門医・評議員。
大阪大学医学部医学科卒、熊本大学大学院医学教育課博士学位取得。大阪大学医学部附属病院内科等研修後、国立国際医療研究センター(NCGM)エイズ治療・研究開発センター所属、現在に至る。

*先生のご所属・肩書は2026年8月時点のものです