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梅毒

梅毒

原因となる菌・発症のしくみ

梅毒は、梅毒トレポネーマという細菌によって発症します。梅毒トレポネーマは粘膜や皮ふの小さな傷から身体に入り、血液やリンパにのって全身にまわり、さまざまな症状をひきおこします。梅毒で皮ふや粘膜に傷があるとHIVに感染するリスクが高くなるため注意が必要です。

梅毒

梅毒の流行状況については、東京都感染症情報センター(https://idsc.tmiph.metro.tokyo.lg.jp/diseases/syphilis/syphilis/)で公開されていますので、ご覧ください。

主な症状とその部位

梅毒の症状はまったく症状が出ないものからさまざまな全身症状が出るものまで非常に幅広く、「これが特徴」といえるものがあまりないのが特徴です。そのため、他の病気と間違えられることもあります。 梅毒は、口や性器、肛門などの感染部位にしこりやただれなどの症状があらわれる1期梅毒、感染部位の赤みや全身の発疹、リンパ節のはれ、その他あらゆる臓器に症状があらわれる2期梅毒、2期梅毒の症状がおさまった後の潜伏梅毒、そして潜伏期を経て症状があらわれる3期梅毒にわけられます。症状は自然に消えますが、目立った症状がなくても感染は続いているため、他の人にうつしてしまうリスクがあります。治療せず放置していると、数年から数十年かけて、心臓や血管、脳など複数の臓器に病変(病気によるからだの変化)が生じ、時には死にいたることもあります。

1期梅毒と2期梅毒の症状の例。1期は口・性器・肛門のしこりやただれ、2期は全身の発疸が特徴。

診断

梅毒の診断のための検査では、血液を採取し、梅毒トレポネーマ(TP)抗体検査と梅毒血清反応(RPR)検査を行います。なお、HIVに感染しているなどリスクが高い方は、梅毒の定期的な検査受診が推奨されます。

治療

梅毒の治療は、基本的に抗菌薬の注射が行われます。治療効果の評価は6か月後と12か月後に行い、治療前後のTP抗体検査やRPR検査などの結果を比べて治癒の判定を行います。
梅毒は早期に発見・治療するほど、少ない回数の治療で済むことがある一方で、感染してから時間が経つと治療期間が長くなるため、気になる症状があれば早めに受診することが大切です。
注意点として、梅毒は治療によって治癒しても、再び感染する可能性があります。治ったあとも主治医に相談のうえ、定期的な検査受診を続けましょう。

ほかの人にうつさないための注意点

梅毒予防と対応の3つのポイント。コンドームを毎回正しく使用する、疑わしい場合は早期に医療機関を受診する、パートナーにも伝えて早期受診を促す。

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■総合監修
国立国際医療センター
エイズ治療・研究開発センター
治療開発室長・セクシャルヘルス外来室長*

水島 大輔 先生

水島 大輔(みずしま だいすけ)

医学博士、熊本大学客員教授、日本内科学会認定総合内科専門医・指導医、日本感染症学会認定感染症専門医・評議員。
大阪大学医学部医学科卒、熊本大学大学院医学教育課博士学位取得。大阪大学医学部附属病院内科等研修後、国立国際医療研究センター(NCGM)エイズ治療・研究開発センター所属、現在に至る。

*先生のご所属・肩書は2026年8月時点のものです